ISBN:978-4-16-376130-5 単行本
能町 みね子 文藝春秋 発売:2013/2 1,260円

今いるところに居心地が悪くなって
それが溜まりに溜まった時に発動される
北へ逃げたくなる衝動、「逃北」。
東北に限らず北海道や遠くははるか海外まで。
現地で観光というところまでのことはするとは限らず、
突発的ならでは行き当たりばったりが占めている部分もあり。

自分は作者と違って北の方には何のルーツもないのだけれど
しんどくなった時に逃げたいなぁと思うのは
南の島よりも北の方で
ここ数年、実際に週末や3連休に
青森や岩手を中心に幾度となく歩き回って
得体の知れない心の平安を得ていた部分があるので
共感を得られるところは多々あったかなと思います。
地元の人間のように見られたいとか、
(実際に道を聞かれたことがあるけど
 行きたい先以外何を言ってるのか分からなかった…)
地元の人の言葉やもの(雪景色含む)を見聞きして
遠くに来たと感じたりすることとか。
ただ、さすがに海外の北には行きたいとは思わなかったですけど。

たしかに自分の周りの人にもそうですが
なかなか思いを理解されにくい、
「なぜそんな所へいくのか?」の疑問に
明快な解を見出せないので
少しでもこういう思いを持っている人たちに
一度手に取って頂けたらと思う1冊でした。
(ただブームになるのは少し嫌かも)

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