ISBN:978-4-334-92668-7 単行本
門井 慶喜 光文社 発売:2009/7 1,680円
とある市立図書館のレファレンス・カウンター
に持ち込まれる、時に簡単そうで複雑、
時に謎解きを迫られるような複雑さをもつ依頼の数々。
そこに新たにやってきた館長からもたらされる
図書館不要論が絡んでいってという話。
人の記憶から本を探し出そうとする時、
その記憶は文字(タイトルや著者名)で残っていたり
映像(イラストや写真)で残っていたり、
小説の場合なんかは印象で残っていたり。
これらの情報から自身の経験や記憶を基に
求めている本を見つけ出すレファレンス・カウンターの仕事は
人間以外にはできなさそうで重要と思う部分と
スピードが要求されているケースはそうなさそうなので
データベースがある程度きっちりしていれば
専門の人間は置かなくてもいいかもと思う部分があったり。
個人的には図書館は不要とは思わなくて
それは共有した方が有効利用できる可能性が高い書物
(専門性の高いものとか、高額な全集とか)
がこの世にたくさん溢れているからで、
特に識字とかいったレベルにこだわるのではなく
それぞれの人が持っている知性や教養を一段上に持っていく役割
を義務教育を超えた範囲で行政が持っていてもいいのではと思ってます。
教育機関の図書館が学問に関連する文献
をすぐに手に取ったり保管したりする場所が必要なように
一般市民がそういう文献が必要になるケースがあってというのは
作品内の主人公の考えと同じように思います。
この図書館に限ることではないとは思うけれど
数十万いる市民のうちの1人のために特別扱いはできないと言いつつ
業務に若干余裕が感じられるのは
規則や役割があるとは言え、何か矛盾してないだろうかと思ったり。
それぞれの話の謎解きの部分は
自分の知識が不足している分、
ついていけない部分が多々あったのだけれど
その外側にある葛藤や問題を感じることができて
良い1冊だったと思います。
門井 慶喜 光文社 発売:2009/7 1,680円
とある市立図書館のレファレンス・カウンター
に持ち込まれる、時に簡単そうで複雑、
時に謎解きを迫られるような複雑さをもつ依頼の数々。
そこに新たにやってきた館長からもたらされる
図書館不要論が絡んでいってという話。
人の記憶から本を探し出そうとする時、
その記憶は文字(タイトルや著者名)で残っていたり
映像(イラストや写真)で残っていたり、
小説の場合なんかは印象で残っていたり。
これらの情報から自身の経験や記憶を基に
求めている本を見つけ出すレファレンス・カウンターの仕事は
人間以外にはできなさそうで重要と思う部分と
スピードが要求されているケースはそうなさそうなので
データベースがある程度きっちりしていれば
専門の人間は置かなくてもいいかもと思う部分があったり。
個人的には図書館は不要とは思わなくて
それは共有した方が有効利用できる可能性が高い書物
(専門性の高いものとか、高額な全集とか)
がこの世にたくさん溢れているからで、
特に識字とかいったレベルにこだわるのではなく
それぞれの人が持っている知性や教養を一段上に持っていく役割
を義務教育を超えた範囲で行政が持っていてもいいのではと思ってます。
教育機関の図書館が学問に関連する文献
をすぐに手に取ったり保管したりする場所が必要なように
一般市民がそういう文献が必要になるケースがあってというのは
作品内の主人公の考えと同じように思います。
この図書館に限ることではないとは思うけれど
数十万いる市民のうちの1人のために特別扱いはできないと言いつつ
業務に若干余裕が感じられるのは
規則や役割があるとは言え、何か矛盾してないだろうかと思ったり。
それぞれの話の謎解きの部分は
自分の知識が不足している分、
ついていけない部分が多々あったのだけれど
その外側にある葛藤や問題を感じることができて
良い1冊だったと思います。
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