ISBN:978-4-344-41453-2 文庫
小川 糸 万城目 学 他 幻冬舎 発売:2010/4 520円

いろんな「はじまり」を題材とした19人の作家さんによる掌編集。

ここに出てくるのは
時間が経つことによってやってくるはじまりや
自らで区切りをつけて次へ進む
またはリスタートするという意味でのはじまり、
そして起源という意味でのはじまりであったり。

1度社会人になると
学生の時のように定期的にやってくる何らかのはじまりから
遠ざかるようになるのだけれど
逆に自身の意思をもってはじまりとする事象が多くなって
そうやってはじめることで
不本意な状況を改善しようとしたり、折り合いをつけようとしたり
はじまりを待つことで何かを乗り越えようとしたり
幸せへのきっかけ作りの要素が大きくなっている気がします。

そんな自分も今日1つのはじまりを迎えた
(自分の意思のものではなく単なる誕生日ですが)わけで
そろそろ年代に見合ったレベルアップを考えなければいけない
という部分で自分の意思によるはじまりの
準備の時期に差し掛かっているのかなと思う部分もあり。

個人的に良かったかなと思うのをいくつか挙げてみると
中田永一さん、島本理生さん、津村記久子さん、小川糸さん
の作品あたりでしょうか。
それ以外にも個々の作品は
自分がここで取り上げている作家さんのものが結構多くて
かなりお得感があった1冊でした。

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