ISBN:978-4-10-314322-2 単行本
山崎 ナオコーラ 新潮社 発売:2010/2 1,365円

1978年生まれ、
ただし学年違いの1組の男女が迎える2000年代前半に
社会との関わりの中で自身の考え、将来を少しずつ形にしていく過程で
導き出す答えは…という感じの話。

人生やライフスタイルにおいて、
女性の場合は
①主婦になる ②結婚後も働く ③結婚しないで働く
という感じで選択肢が増えたの思うのだけれど
男性の方は ①結婚して家族を養う
以外の選択肢があまり社会的に好意的に受け止められていない
という部分で差はあるのかなと。
また、女性の場合は選択肢の増加によって
自身の親世代との溝ができるところも出てくるのかなぁ
とも少し思ったり。

そんな彼女が思うところの
たくさんの人と繋がるというのは
良くも悪くも様々な考えとつながるということで
問題解決や逆に問題につながったりしそうで
それを全て含めて世界だということもできるし
だからと言って二人という関係が悪いというわけでなく
それが円滑に増える世の中がいい世の中の気もするし
それは異性同士でなくてもいいか…
といろいろ考えるとよく分からなくなってしまうのですが
生きる形についてこれが正しいというように
1つに絞り込まない方が良いなとは思うのです。

彼彼女の生き方が就職氷河期に関連している所もあり
(もし男性が大学卒業後にすぐに就職していたら
 女性の方がいろいろ考えて出す答えも変わっただろうし
 この2人にも結婚ということがあったのではと少し感じつつ)
その端くれの1人の自分としてもそんなに遠い考え・世界の話では
ないような気がする1冊でした。

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