ISBN:978-4-08-771303-9 単行本
森見 登美彦 集英社 発売:2009/7 1,365円
祇園祭の見所の1つの宵山を中心に、
というか宵山だけに焦点を当てて描かれた6篇。
ある幼い姉妹が中心の「宵山姉妹」「宵山万華鏡」、
ある大学生が中心の「宵山金魚」「宵山劇場」、
ある叔父と姪が中心の「宵山回廊」「宵山迷宮」に大きく分けられそうな。
それぞれが現実と別世界の狭間・現実・別世界を描いていて
面白い部分から物哀しさや涼しさを感じられそうな部分まで。
時間や空間が幻想的にねじれていく様子に
宵山という時間・空間はやってくるものなのか
こちらから足を踏み入れているものなのか
それがその小さな世界の中だけでの出来事なのかそうでないのか
気付けば深く入り込んでしまっているような感じになりそうです。
京都の街が持っていると感じる独特の雰囲気は
別世界の不思議な力だけが作用しているのかもと思いがちで
人間の作為もあるということをふと忘れそうになるのですが
それらを宵山というイベントの中にうまく織り込んでいるなぁと感じた次第。
実際の宵山には日が暮れた後に一度行ったことがあるだけなのですが
金魚と結びついた宵山や夕景も良さそうだなと思えてきます。
残念ながら苦手そうなものがまた出てきて
読むのをためらいそうになる部分もあるのが少し難点でしょうか。
事前に読んでから宵山の雰囲気を味わうも良し、
行った後で余韻を味わいながら読むも良しの1冊なのかなと思います。
森見 登美彦 集英社 発売:2009/7 1,365円
祇園祭の見所の1つの宵山を中心に、
というか宵山だけに焦点を当てて描かれた6篇。
ある幼い姉妹が中心の「宵山姉妹」「宵山万華鏡」、
ある大学生が中心の「宵山金魚」「宵山劇場」、
ある叔父と姪が中心の「宵山回廊」「宵山迷宮」に大きく分けられそうな。
それぞれが現実と別世界の狭間・現実・別世界を描いていて
面白い部分から物哀しさや涼しさを感じられそうな部分まで。
時間や空間が幻想的にねじれていく様子に
宵山という時間・空間はやってくるものなのか
こちらから足を踏み入れているものなのか
それがその小さな世界の中だけでの出来事なのかそうでないのか
気付けば深く入り込んでしまっているような感じになりそうです。
京都の街が持っていると感じる独特の雰囲気は
別世界の不思議な力だけが作用しているのかもと思いがちで
人間の作為もあるということをふと忘れそうになるのですが
それらを宵山というイベントの中にうまく織り込んでいるなぁと感じた次第。
実際の宵山には日が暮れた後に一度行ったことがあるだけなのですが
金魚と結びついた宵山や夕景も良さそうだなと思えてきます。
残念ながら苦手そうなものがまた出てきて
読むのをためらいそうになる部分もあるのが少し難点でしょうか。
事前に読んでから宵山の雰囲気を味わうも良し、
行った後で余韻を味わいながら読むも良しの1冊なのかなと思います。
コメント