山崎ナオコーラ他 日本経済新聞出版社 発売:2008/11/14 1,575円
今日でこの本のタイトルと同じ年齢になります。
この短編集に出てくる29歳の女性たちは、
出版関係の仕事を夢見る本好きのアルバイト店員だったり、
のんびり仕事のＯＬだったり、
海外でのカフェの共同経営の話に乗ろうと会社を辞める女性だったり
30までカウントダウンの女性が
同じマンションに住む母親なしの子供と仲良くなって
その父親が気になったり、
不倫する秘書がちゃんとした恋愛を求めてみたけど…だったり、
寿退社が理想にもかかわらず
会社の思わぬ展開に巻き込まれる前夜の社員だったり、
幸せになれそうだった園芸店員だったり、
学生気分のようで現実的な派遣社員だったり。
皆独身女性でそれぞれのきっかけで
全てがいい方向にとは言い難いけれど変化していく様子が
淡々と、時にはちょっとドロッとした感じで描かれていて。
男性と女性の29歳は全然違うと言われてしまえばそれまでなのですが
仕事辞めた時とか休みが取れた時とか海外旅行に行こうという
発想は今の自分にはないかなぁ。
行くなら行くでもっとまとまった時間（1ヶ月とか）がほしいなと思うので。
20代もあとわずかになってきて
考えるところも少しは出てくるのだけれど
いいか悪いかはともかくとして、
あまり深刻に考えずに
もうしばらくのんびりやっていいかなと思うようになる1冊だった気がします。
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