ISBN:978-4-309-40935-1 文庫
柴崎 友香 河出書房新社 発売:2008/11 599円

新入社員の入社1年目を描いた作品。
1年目なので最初は与えられる仕事も比較的簡単なものなのですが
月を経るにつれて新しいことをいろいろ任され、
また企業内の再編で組織が変わると共に
一緒に働いている人が去ることが決定的になったり、
または学生気分が抜けないような感じで
プライベートを過ごしたり。
いけないことをやって叱られたりすることはあるのだけれど
それ以外はなんとなくのんびりした雰囲気の会社の中で
自然と流れるように話が進んでいくわけで。

自分の社会人1年目は自分も周りも遅くまで働いているのが当然のような職場だったので
それほど仕事終了後にどこかへ行くということもなく。
業務がある程度定時までに終了したりしていろいろ話したりしていれば
もっと残る人数は多かったのかなと思ったり。

どちらにしろ、時を経ていろいろ考えたりやっていったりする中で
自分の在り方や居場所みたいなものが見えてきて
それが見つからなかったり、物足りないと思った人は去っていくだろうし
そこに満足感や必要性を感じることができたら続けていけるだろうし。
何となくだけれども社会の中での存在方法みたいなものが見えそうな1冊だと思います。

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