仏果を得ず

2008年2月28日 読書
ISBN:4575235946 単行本
三浦 しをん 双葉社 2007/11 ¥1,575

文楽をそれほど知らなくても読める1冊。
(実際自分もほとんど観たことありません)
今度は大夫と三味線の組み合わせです。
お茶目な(?)師匠に
日々怒鳴りつけられながら、
兄弟子や周囲の人に支えられたりしながら
徐々に重い役柄を与えられつつ成長していく、そんなお話。

お金としてはそれほど入ってこないかもしれないし
技を追求するという点では一生かかっても精進できるか分からない、
そんな中でそれぞれ技芸を高めていく姿が
眼前に光り輝いて見えるような気がします。
その頑張る様子を見ている限り、
自分は仏果を得られなさそうですが。

作中の関西弁が自然で、あーこんな感じと思わせてくれます。
伝統芸能ってどうしても敷居が高いと思ってしまうのだけれど
それに携わる人々の人間らしさを見ているうちに
何だか以前より身近に感じられるようになった気がします。
一度公演に足を運んでみますかね。

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