ISBN:4396632797 単行本 森見 登美彦
祥伝社 2007/03/13 ¥1,470

山月記(中島敦)
藪の中(芥川龍之介)
走れメロス(太宰治)
桜の森の満開の下(坂口安吾)
百物語(森鴎外)

以上の文学作品をモチーフに書いた短編集です。
全て舞台は現代の京都(主にK大とその周辺)、
主な登場人物はK大関係者に置き換えられています。
『山月記』と『走れメロス』を読んだのは随分前、
それ以外は読んだことがなかったので
図書館に足を運んでそれぞれの原典も読んでみました。

個人的に印象に残ったのが

・『山月記』の原典と本書とのシンクロ感。
・『走れメロス』の本書内の友情の形及び
 京都の街中で繰り広げられる出来事の疾走感。
 加えて原典には思っていたよりもツッコミどころがあったこと。
・『桜の森の満開の下』の原典のグロテスクさと
 本書での美しくかつ幻想感のある話の流れ。

といった部分です。

ここ1ヶ月ほどバタバタしていて、
これから先もバタバタになる予定で
買うだけ買って未読のものが増える一方で、
久しぶりに本を読んだのですが
短編のおかげでなんだかたくさん読んだ気分になれました。

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