底辺女子高生

2007年3月1日 読書
ISBN:4344408322 文庫 豊島 ミホ 幻冬舎 2006/08 ¥520

8年前の今日が高校の卒業式でした。
進路の決まっていないもやもや感と
同じ高校生活を送った人々との
別れになる別のもやもや感に
満ち溢れたまま迎えた記憶があります。
そんな自分とほぼ同じ時代に
高校生活を送っておられた方の著書。

読み終わって思ったのはなんとなく似てる部分が多いような・・・ということ。
別に保健室登校したり家出したりしたわけではないけれど
底辺かどうかはともかく端っこの人間であった気はするし
(文系クラスの数少ない男子の一人だったということもあるけれど)
ひくつ病であったり夜はラジオ派だったり(あ、ハガキは出してないです)
人があまり勉強しない科目に注力したり(保健体育ではないです。地学とか)。

たしかに光よりも影の部分が多かった高校生活だったかもしれないけれど
そんな高校生活の光の部分がまたいつの日か訪れることがあるのでは
とかすかに期待する自分がいるのも事実だし、
影の部分を唐突に思い出してなんともいえない気分になることもあり。
その光や影(主に影)をこのエッセイは
上手く言葉にしてくれているなと思いました。
高校生のときに読むことができていたらもう少し感慨深く
卒業式を迎えられた気がします。

今の高校生が10年近く前に高校生活を送った人の話を読んで
古臭いと感じるかあ〜正にその通りと思うかどうかは分かりませんが
高校生が読んでおいて損はない本だと思います。
個人的には結構好感を持ちました。
この作家を5年も知らなかったのはちょっと損した気分です。

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