ISBN:978-4-408-53581-4 単行本
瀧羽 麻子 実業之日本社 発売:2010/11 1,575円

舞台は神戸。
学生時代からの長年の付き合いが実を結んで
結婚式を迎えた1組の男女と
彼彼女らの大学時代の仲間が
それぞれの章で主人公となった短編集。

結婚の当事者によるこれまでの紆余曲折と
これからの舞台転換だけでなく、
周囲の未婚の友人の思い、
そして既婚の友人の思うところまで拾っていて、
未婚の友人の立場にしかなったことのない自分にとっては
あぁそういう部分もあるのかと新鮮に感じられる部分もあって。
年が同じな分、共感できる(その立場になった時に共感できるであろう)
所は多かった気がします。

学生時代を過ごしたのでその分式を挙げる友人が多い方だと思う、
実際に何度か神戸での結婚式や披露宴に出たことがある自分にとっては
あぁたしかにこんな感じやったかもと思うところがあり。
ただ都合で式や集まりが終わるとすぐに帰ってしまうことが多くて
のんびりと旧交を温めたり、いろいろ考えたりする余裕がなかったりだったので
ちょっと勿体無かったとも感じていて。
次に神戸で結婚式に出席するとしたらいろいろ考えるかもしれません。
ただ少しくらいなら神戸で過ごしたことを思い出す時はあるけど。

強いて言えば架空の大学?の設定ではなくて
いっそのことうちの母校を舞台にしてくれても良かったのに、と思ってみたり。
ただ神戸の雰囲気は壊れていない、
瑞々しさと共に懐かしさを覚える1冊だったかなと思います。

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